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『時効援用の効果』をマンガで解説。 農地売買で時効を援用しないとどうなるの?

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『時効援用の効果』解説マンガ1ページ目

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昭和61年3月17日 所有権移転請求権保全仮登記本登記手続請求反訴事件 最高裁 第二小法廷判決
*実際の事例では、カラス田さんによる時効援用前に本当に非農地化していたのかどうかについて高裁に審理を差し戻しています。また、当事者の関係等の事実関係を一部変更しています。

ポイントは?

 民法167条には

「債権は10年間行使しないと消滅するよ」
 と規定されています。

 

 ところが、これは自動的に時効が成立してしまうのか、当事者が「これで時効だ!」と援用する必要があるのかは明確には書かれていません。

 

 判決では、この点について民法145条「時効は、当事者が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。」などの規定を例に出して、「援用することが必要だ」という判断をしました。

 

 また、この事件については時効が成立するかどうか以前に、その前に農地が農地ではなくなった(非農地化)していたということで、知事の許可無しの土地売買契約のみで所有権移転の効力が生じるとしました。

*非農地化した元農地が知事の農地法に基づく許可無しに所有権移転が出来るという点については、これ以前に最高裁で判断が示されていました(最高裁昭和42年10月27日判決)。


関連条文は?

 

第145条
時効は、当事者が援用しなければ、裁判所がこれによって裁判をすることができない。

 

第146条
時効の利益は、あらかじめ放棄することができない。

 

第167条
債権は、十年間行使しないときは、消滅する。

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