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『物権的請求権の相手方』をマンガで解説。 建物収去・土地明渡し請求は登記名義人にできる?

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『物権的請求権の相手方』解説マンガ1ページ目

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『物権的請求権の相手方』解説マンガ5ページ目

平成6年2月8日 建物収去土地明渡請求事件 最高裁 第三小法廷

ポイントは?

 まず、前提として理解しておかないといけないのが、不動産の所有者と登記の名義人は必ずしも一致している訳ではないということです。基本的には一致していることが多いのですが、相続で登記手続をしないまま放置しているなどの事情で、所有者と登記の名義人が一致していない場合も現実にはあるんですね。

 

 普通であれば、登記上の名義人ではなく実際に自分の土地の上の家の持ち主に「家をどけろ!」と言うべきなのです。なぜならば、実際に妨害をしているのは家に住んでいる人であって、登記の名義人ではないからです。

 

 実際のところ、この事件では地裁・高裁とパン美さんの主張「自分じゃなくて家の持ち主に言って!」が認められて、ハムちゃんは負けています。

 

 しかし、最高裁は「自分の意思で家の所有権取得の登記をして、他人にその家を売ったのに登記名義を変えていない場合は例外」と判断しました。

 

 ということで、原則としては登記名義人ではなくて、実際の所有者に対して「家をどけろ!」というべきですが、パン美さんのような場合は例外になるという結論になりました。

 

関連条文は?

第176条
物権の設定及び移転は、当事者の意思表示のみによって、その効力を生ずる。

 

第177条  
不動産に関する物権の得喪及び変更は、不動産登記法その他の登記に関する法律の定めるところに従いその登記をしなければ、第三者に対抗することができない。

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