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『登記請求権の代位行使』をマンガで解説。 不動産の登記請求で債権者代位権を行使できるの?

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『登記請求権の代位行使』解説マンガ1ページ目

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『登記請求権の代位行使』解説マンガ6ページ目

明治43年7月6日 土地売買登記及代金請求の件 大審院 第二民事部 

ポイントは?

 債権者代位権を定めた民法423条には

 「債権者は自分の債権を守るために、債務者が持っている権利を行使できるよ」

 と書かれています。

 

 「自分の債権を守るため」という部分の解釈から、債権者代位権は債権者(マンガの事例ではカラス田さん)が無資力であることが要件とされています。なぜかというと、これがお金の問題の場合だとすると、カラス田さんがお金を持っているのにわざわざカラス田さんに代わって(代位して)お金を請求することに何の意味も無いからです。

 

 こういった守るべき債権のことを“被保全債権”と言います。

 

 今回の事例のように守るべき債権が、土地や家などの不動産の名義変更の登記請求という場面(被保全債権が登記請求権)で、債権者代位権を行使できるのか?ということが論点となったのです。

 

 判決では、登記請求権を代位行使できるという判断をしました。パン田さんはカラス田さんから名義変更の登記を受ける必要がありますが、その前提としてカラス田さんがハムちゃんから名義変更の登記を受ける必要があるのです。この登記をする、しないに資力があるかどうかは一切関係がありません。でも、パン田さんは自分の権利を守るためには、ハムちゃんからカラス田さんへ名義変更の登記をしてもらう必要があるので、債権者代位権を行使する要件は揃っているという考え方がされたのです。

 

関連条文は?

 

第423条
1.債権者は、自己の債権を保全するため、債務者に属する権利を行使することができる。ただし、債務者の一身に専属する権利は、この限りでない。
2.債権者は、その債権の期限が到来しない間は、裁判上の代位によらなければ、前項の権利を行使することができない。ただし、保存行為は、この限りでない。

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