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民法の重要判例をマンガで解説! 国家試験対策にチェックチェック♪

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『制限行為能力者の詐術』をマンガで解説。 黙っていたら騙したことになるの?

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制限行為能力者の詐術解説マンガ1ページ

制限行為能力者の詐術解説マンガ2ページ

制限行為能力者の詐術解説マンガ3ページ

制限行為能力者の詐術解説マンガ4ページ

 昭和44年2月13日 最高裁判所第一小法廷判決 

ポイントは?

民法第21条では「制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。」と定めています。
詐術つまり、騙して契約をした場合にまで被保佐人を保護しないよと法律に明記されているんですね。

 

この裁判で問題になったのは被保佐人であることを黙っていたことが詐術と言えるかどうか?ということなのです。


マンガには書かれていませんが、ポチさんはただ単純に黙っていただけではなく「自分のものを自分が売るのに何故妻に遠慮がいるか」とも発言していたりもしたのです。

 

判決では「自分のものを自分が売るのに何故妻に遠慮がいるか」という発言は能力に関して言及した訳ではないから、これだけで詐術を用いたとは言えないとしています。また、被保佐人であることを黙秘していたとしてもその他の言動と相まって、相手に誤解を与えたような場合で無ければ詐術とは言えないと判断しました。

 

なお、判決当時は被保佐人という制度はなく、準禁治産者というものでした。

 

関連条文は?

第13条
4.保佐人の同意を得なければならない行為であって、その同意又はこれに代わる許可を得ないでしたものは、取り消すことができる。


第21条
制限行為能力者が行為能力者であることを信じさせるため詐術を用いたときは、その行為を取り消すことができない。

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