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『信玄公旗掛松事件』をマンガで解説。 国は枯れた松の責任を取る必要があるのか?

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信玄公旗掛松事件解説マンガ1ページ

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大正8年3月3日 損害賠償請求事件 大審院第二民事部判決 

ポイントは?

この事件があったのは大正時代で、この当時鉄道は国(鉄道院)が運営していました。

 

そんな中起きた事件なのですが、そもそもパン田さんは鉄道の建設工事がされるときから何度も何度も信玄公旗掛松に配慮するように申し入れをしていたんですね。しかし、国はそれを無視し続けました。

 

そして、蒸気機関車の蒸気や煤煙によって信玄公旗掛松は枯れてしまいました。

結論としては、裁判所は国の責任を認めたのですが、その根拠として“権利の濫用”をあげました。

 

とはいえ、実際には“権利の濫用”という言葉は使われておらず、


「法律において認められたる適当な範囲内において、これを為すことを要するものなれば…」(原文はカタカナ)


と表現し、実質的に“権利の濫用”を理由として国の責任を認めました。

 

現代では正当な権利に基づく行為だとしても民法にも“権利の濫用は、これを許さない”と明記されているとおり、不法行為に該当すれば賠償責任が発生します。当時は考え方が違い、正当な権限に基づく権利行使は不可侵なものと考えられていたのです。

 

しかし、この判決によってあまりにひどい場合(適当な範囲を超えた場合)は賠償責任が発生するとされたことが当時としては画期的だったのです。

 

なお、“権利の濫用”という言葉は後に宇奈月温泉事件で使われたことが非常に有名なので合わせてチェックしてみてください。

 

関連条文は?

第1条
3.権利の濫用は、これを許さない。

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