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『悪魔ちゃん事件』をマンガで解説。 親は子どもの命名を自由にする権利があるの?

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『悪魔ちゃん事件』解説マンガ1ページ

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平成6年1月31日 市長村長の処分に対する不服申立事件 東京家裁 審判 

ポイントは? 

 子供の名前の付け方については、戸籍法に次のような規定がされています。

 

「子どもの名前には、常用平易な文字を使わないとダメだよ」

 

 つまり、決められた文字を使わないとダメということ以外は、特にこれがダメ、あれもダメとは規定されていないのです。

 

 マンガの事例では、パン田夫婦が子どもに【悪魔】と名付けたのですが、これは戸籍法の規定に違反するものではありません。

 

 更に、パン田夫婦は事前に市役所に問い合わせをして、受理するという確認を得た上で実際に届出をして正式に受理されているのです。

 

 ところが、市役所側は受理後に【悪魔】という名前はさすがに問題があると考えて、法務局にも相談した上で、違法な命名になるとして、届出を未受理扱いにして別の名前で届出をするようにパン田夫婦に迫ったのです。 

 

 裁判所(審判)は、命名権の濫用として【悪魔】という名前は許されないと判断しました。しかし、一度受理された以上は、法律上の手続をきちんとする必要があったとして正式に受理した以上は、勝手に未受理にするのは違法・無効だとして戸籍に【悪魔】の名前を復活させる必要があるとしました。

 

 結論が二転三転するようで分かり辛いのですが、要は市役所側が届出を受理するべきではなかったのに、受理してしまったのだから受理した上で【悪魔】の名前を戸籍に記載する必要があるという訳です。つまり、結果として【悪魔】という名前が認められてしまったのです。

 

 なお、実際の事例では市役所側が更に争う姿勢を見せたため、父親がこれ以上争いが長引くと、子どもの名前が定まらない状態になって良くないとして、別の名前で届出をすることで決着しました。

 

関連条文は?

 

第1条
3.権利の濫用は、これを許さない。

 

<戸籍法>

第50条
1.子の名には、常用平易な文字を用いなければならない。
2.常用平易な文字の範囲は、法務省令でこれを定める。

 

第113条
戸籍の記載が法律上許されないものであること又はその記載に錯誤若しくは遺漏があることを発見した場合には、利害関係人は、家庭裁判所の許可を得て、戸籍の訂正を申請することができる。

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